日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年8月24日話に現れる心の持ち方について考える

★話には心の持ち方が現れる


日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーでは、「良い人間関係を作る話し方」という講義を行っています。話すことに苦手意識がある人は、「相手が理解できる話がしたい」「あがらずに話したい」と、主に「話の仕方」を上達させたいという願いを持っています。話すたびに頭が真っ白になったり、「何を言っているのか分からない」と言われるのを何とかしたい、という願いはとても切実なものですので、私たちはその改善に向けて全力でご指導しています。


しかし、私たちは上手く話せるようになればそれでよい、とは思っていません。人は相手に納得してもらったり、話した通りに動いてもらったりするために話をします。その目的を達成するための話し方もとても重要だと思っています。そして、この目的達成のためには、自分に対する印象を良くすることが大切なのです。話にはその人の気持ちや考えがストレートに表れます。自分勝手な人や、他人や周りの環境に不満ばかり持っている人は、確実にその気持ちや考えが話に現れます。そうなると、話をしても相手は到底、話に納得したり、言ったとおりに動いてくれたりしません。逆に、素直な気持ちや相手のことを思いやる気持ちが話に表れていれば、共感してもらえますし、言ったとおりに動いてもくれるでしょう。従って、「話の仕方」も大切ですが、それ以上に大切なのは話にストレートに表れる「心の持ち方」なのです。




★経験が気付きを深める


日本話し方センターのベーシックコースでは第6回に「プラス積極思考を持とう」という講義を行っています。上に述べた「心の持ち方」に関する講義です。この講義を聞いた受講生の反応は、なるほどと共感してくれる人と、今一つピンとこないという人に分かれます。大雑把に言えば、40歳代以降の方は共感いただける人が多く、30代以下の方は今一つピンと来ないという人が多いようです。なぜこうした違いがあるのでしょうか。


私は、これは経験値の差によるものだと思っています。
ある話を聞いて「なるほど、そうかも知れない」と思えるのは、その話に自分の中で思い当たることがあるからです。その思い当たることは、主に自分が経験したことから成り立っています。ある話を聞き、自分の経験と照らし合わせて、「そうか、あの時自分がそういう気持ちになったのはこれが原因かも知れないな」と思えるから納得できるのです。従って、経験が豊かであるほど、様々な気付きを得ることができます。上に述べた講義に共感する人が40歳代以上に多いのは、その年代の人は様々な経験をされていて、思い当たることが多いからなのだと思っています。


従って、私は人生において様々な経験をした方が、気付きを多く得られる分、人間として成長できると思っています。その経験の積み方には主に2つあります。



★色々な経験をする


1つは「できるだけ様々なことをやってみる」ということです。
これはそんなに大きなことでなくてもよいのです。
・twitterなどのSNSを始めてみる
・住んでいるマンションの理事の改選に立候補してみる
・道に迷っていそうな人に声をかけてみる
少し勇気を出してチャレンジしてみることで、違った種類の経験を積み重ねることができます。そうすると、気付きを得られる領域も自然と広がっていきます。



★経験の質を高める


もう1つは「経験の質を高める」ということです。
上に書いたようなことはそう頻繁にできるわけではないでしょう。大半は毎日同じような種類の経験をしています。しかし、そうした経験の中でも色々と考えたり感じたりすることが大切です。例えば、友人と言い合いの喧嘩をしたとします。普通であれば「あいつ、むかつく!」という気持ちだけを残して終わってしまうかも知れません。しかし、「なぜあの友人はあの時突然怒り出したのだろう」「どう言えばお互いにわかり合えたのだろう」などと考えてみると、同じ経験でもより深い気付きが得られるでしょう。また、そのように考えたりすることで、後日、本の一節やネットの記事がヒントになって、相手の気持ちがわかるようになるかも知れません。ある経験をした際にじっくりと考えたり感じたりして経験の質を高めることはとても大切です。



★ベーシックコースを受講して経験値を高めませんか?


多くの経験をして、1つひとつの経験の質を高めれば、それだけ気付けることが増えて、それが成長に繋がります。日本話し方センターのベーシックコースを受講されることも人とは違った経験ができる機会になります。また、スピーチ実習や学びを日常に活かす際に色々と考えますので、それが経験の質を高めることに繋がります。ぜひご受講をご検討ください!

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